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院長コラム一覧
2024.07.15カテゴリー : 鼻
小鼻縮小 術の外側切除という小鼻(鼻翼)の際を切って小鼻の張りを目立たなくする手術がありますが、一般的によくキズ跡が目立つと言われます。
他院さんでされた手術も含め、キレイに手術してもらっているなと思うこともあれば、キズ跡が目立つなと思うこともあります。
確かに見えるところにキズがくるのでキズが消えることはなくキズ跡として残るのですが、縫合する技術と切開する位置を工夫することで、キズを極力目立たなくする事はできます。
一般的に 小鼻縮小 のキズが目立つと言われるのは、小鼻の際が裂けているように見える凹んだキズの事を言っていることが多い様に思います。
小鼻縮小 他院術後
小鼻の際にキズ跡を持ってくると一番目立たないように一瞬思いますが、小鼻を切除したあと、縫い付ける頬側の皮膚と小鼻側の皮膚の角度が約90度くらいは有ります。90度角度のある厚みのある皮膚の表面を合うように縫うのは非常に困難です。
皮膚表面が合わずにずれてしまう結果、キズが凹んで見えたり裂けて見えたりします。
また、マニアックな観点から見ると、小鼻から頬へ移行する皮膚の微妙ななだらかさがなくなり、小鼻がいきなり頬に縫い付けられている感じに見えます。
小鼻から極わずかですが、ずらして切開することにより、小鼻皮膚が極小量、頬側に残り、縫う時に小鼻と頬を縫い付けるのではなく、小鼻と小鼻を縫うことができるので、
・角度無く小鼻同士を真っ直ぐ縫えること
・キズ部分の肌の質感が同じこと
・小鼻から頬へ移行する小鼻基部の微妙ななだらかさを残せること
というメリットがあります。
小鼻縮小 右鼻翼の切開デザイン
それにより、小鼻の外側にキズ跡は残るものの極力目立たなくすることができます。
小鼻縮小 術直後
小鼻縮小 術後1週目抜糸前
小鼻縮小 術後1週目抜糸直後
小鼻縮小 術後1ヵ月目
小鼻縮小 術後3ヵ月目
小鼻縮小 術後6ヵ月目
ただ、小鼻の切除量、小鼻の肌質(毛穴が目立つ、皮脂が多い等)によっても、キズ跡の目立ち方は左右されます。
ほぼキズ跡がわからないくらいにキレイに治る方、やはりキズ跡としてわかる方、個人差はあります。
状況素因(切除量、肌質)は変えることができないので、その部分に関しては仕方ないのですが、術者側の技量でキズ跡が目立たなくできる部分に関してはできるだけ 小鼻縮小 のキズ跡が目立たなくできればと思っています。
2017.06.06カテゴリー : 鼻
最近の 隆鼻 に使用するプロテーゼは、ほとんどがシリコンでできています。
ところが、何十年も前シリコンが無かった時代に 隆鼻 術を受けられた方は、何で鼻を高くしていたのでしょうか?
今まで、む~かしに 隆鼻 術を受けたが入ってるものを取って欲しいということで幾度が摘出をしたことがあります。 隆鼻 を受けたご本人ももちろん何が入っているか知りません。
まあ、今では考えられないようなものが出てきます。
木のかけらが出てきたことも何度かあります。象牙のようなものが出てきたこともあります。
先日も、40年前に 隆鼻 術を受けたが固くて、皮膚から形が透けるような感じがするので取って欲しいという方がおられ摘出しました。
何が出てくるのかと思い手術していると、皮下で鼻先にあたる部分が触れた時点でまずシリコンではないのがわかりました。確かに感触が硬い。
出してみるとかけら状になった陶器?石?のようなものがボロボロでてきます。材質は何か見てもわかりません。全部取り出した後、組み合わせてみると、確かに 隆鼻 プロテーゼの形になります。
手前が鼻先、奥が鼻根部にあたります。
何十年も前はそれが当たり前だったのでしょう。
今のシリコンも40-50年先には、化石のように思われる時代が来るのでしょうか(^^;)
2017.01.20カテゴリー : 鼻
鼻シリコンプロテーゼ を使用した隆鼻術のあと、長年(20年~30年)経過すると、大なり小なり石灰化が起こって来ます。
少し硬く触れたり、皮膚が薄い場合少しでこぼこ感を感じたりする位でそれ自体が大きな問題にはなることはあまりありません。
術前に、「長期にわたり 鼻シリコンプロテーゼ を入れていると石灰化が起こってくることがあります」と説明はするのですが、なかなか石灰化のイメージが伝えることができません。
鼻シリコンプロテーゼ の石灰化のイメージをつかんで頂くのによい写真があったので載せておきます。
鼻シリコンプロテーゼ の表面にザラザラした感じのものが付着しているのが石灰化です。
2015.07.06カテゴリー : 鼻
鼻翼縮小術 には、外側(小鼻の基部)より切除する方法と内側(鼻内)より切除する方法があります。
鼻翼縮小術 ( 小鼻縮小術 ) を外側よりした場合、 キズ跡 が目立つとよく言われます。
他院でされた方ですが、確かに体質や切り方、縫い方の差で目立つキズになっている方も見かけます。
ちなみに、下の写真で キズ跡 がどこにあるかわかりますでしょうか?
鼻翼縮小術 術後3ヵ月
鼻翼縮小術 ( 小鼻縮小術 )の術後3ヵ月目の写真ですが、 キズ跡 がほとんどわからないと言っても過言ではないと思います。
目立つ キズ跡 、目立たない キズ跡 、何がちがうのか、目立たない キズ跡 にするためには何がポイントか?
それは、切開の仕方、組織の取り方などももちろん重要なのですが、一番のポイントは切開する位置と考えます。
単純に考えると、 小鼻 と頬の境目( 小鼻 の付け根)を切ると一番 キズ跡 が目立ちにくく思われがちですが、そこに落とし穴があります。
小鼻 の一番付け根の部分を切開して、張っている 小鼻 を切除したとしましょう。
小鼻 の皮膚と頬の皮膚が交わる角度は直角に近い状態です。そうすると、縫うときに横方向の頬の皮膚と縦方向の 小鼻 の皮膚を縫い合わせないといけません。直角に交わる皮膚をずれることなく縫い合わせるのは至難の技です。同じ方向に並ぶ皮膚を縫い合わせる方が何倍も簡単です。
写真でみると切開の位置は 小鼻 の付け根を切っているように見えますが、実はほんの少し付け根より 小鼻 よりにずらして切開しています。これがポイントです!!
そうすることで張った 小鼻 を切除した後、縫い寄せるとき同じ方向の皮膚同士を縫えるので綺麗に縫える技術さえあれば、写真のように時間がたてばほぼわからないと言えるくらいの キズ跡 になります。
もう一人のモニターさんの経過です。
小鼻 の付け根の際ギリギリを切開すると縫い合わせる時、接着面が少なく、キズが治った後も 小鼻 の付け根が裂けたように見えたり、 キズ跡 が凹んだようになり目立つ キズ跡 になります。
この キズ跡 の修正がこれまた、なかなか困難です。
鼻翼縮小術 ( 小鼻縮小術 )は最初が肝心です。こういう事を考えて手術すると 小鼻 の キズ跡 はさほど目立つものではないと考えています。